文化財って…何?


『この建造物は貴重な国民的財産です 文化庁』

設計者に事業者、役所など「この建造物は貴重な国民的財産です」って自ら言っても、知らない関係ない人からすれば…?ですよねー。




自分建てて、自分で言っていいなら、日本中が「貴重な国民的財産ばかり」になってしまい、改めて意思表示する必要なんてないですからね。

じゃ、誰がお墨付きを与えるのか…まぁ文化庁ですかね。そのためにあるんでしょ?的に。。。

国自らが保護を謳う文化財保護法。日本の宝?とお墨付きを与えているのが「重要文化財」。

指定されるには、各時代を代表するような用途・形態を持つ建築物であり、なおかつ以下のいずれか1点を満たしているか審査されるそーです。

(1)意匠的に優秀なもの
(2)技術的に優秀なもの
(3)歴史的価値の高いもの
(4)学術的価値の高いもの
(5)流派的または地方的特色において顕著なもの

ちなみに重要文化財の中から、「極めて優秀で、かつ文化史的にも意義の深いもの」が「国宝」に指定されるそーです。

文化財(指定や登録)に指定されると優遇税制や補助金の規定にはありますが、微妙な内容です。

せこい話では、相続税の免除が受けられたならばメリットがあると言われています。が、しかし建物だけ登録していれば家の下の土地は大丈夫でしょうが、庭や蔵などがあった場合は除かれる可能性もあります。固定資産税に軽減措置があったところで、50年以上経っている訳ですからね。そんなに安くなるのかなぁ。

登録文化財でも設計費なども半分補助される規定もありますが、補助を受けるには重要文化財並みに文化庁が指定する技術者に出す必要があり、そこに補助分が取られていくようなものなので、しっかり設計監理はしてもらえるでしょうけど、お得な訳でもありません。逆に高くつくか?補助金は文科省系より、景観法の国交省系を狙った方がもらえるかもしれませんね。

いずれにしても、税や補助金のメリットというのはそれほどなく、なぜ残したいのか、残すべきなのかというのが真理の制度とも言えます。

逆に修理や現状変更の制限などネガティブな心配をされている人の方が多いと思います。

そんな危惧されている人が多いこともあってか、自らが登録する「登録有形文化財」という方法が浸透してきているようです。

これは所有者の残したい気持ちにこたえる制度とされています。

1万件近くが登録されていますが半数は住宅らしいです。

こちらは、原則50年を経過した歴史的建造物であり、かつ下記のいずれか1点を満たしていることが条件とあります。

(1)国土の歴史景観に寄与しているもの
(2)造形の規範になっているもの
(3)再現することが容易でないもの

その建造物を失ってしまうことで日本の建築史が語れなくなったり、その土地土地の住まい方や造られ方が分かる建造物等、地域の文化を守る価値が登録されています。


景観形成やまちづくり、観光なんかが注目の時代、「登録文化財」でも「文化財」としての価値があるといえるのかもしれません。今後は、建築基準法の免除などへもメリットが広がれば良いのですけどね。目に見えて分かりやすいのはプレート?という感じの制度です。


あと古民家も多いようです。「古民家」とは、一般に築50年以上の木造軸組工法の建物と言われ、登録有形文化財制度の築年数と合わせているようです。

木造の軸組工法には、伝統構法は礎石基礎の伝統構法、コンクリート等の布基礎で作る在来工法、両者の混構造があり、倉造りを含まない構法です。

伝統構法は、良く言えば…夏を快適に過ごす工夫がある(冬は寒いけど)。また、各部が筋結してないことにより地震に強い点、昔の人が身の回りの物で作っているので自然素材の地産で循環型の材料に造り、今時で言えば環境に優しい(結果論)、間取りも外からグラデーション的に室があり、仕切っていないことによる可変性等々、日本の知恵を今に伝える文化を具現化したものなので少しでも残ってくれるといいですよね。