CLTは普及するの?



先日、「今回、CLTを使用することは可能ですか?」というメールが届いた。




ん、ウソみたい。

ちょうど、1時間前に日経アーキで、特集記事を読んでいたところだった。
そう、1時間前までしらなかった。けれど、メールを見た瞬間、「知ってる、知ってる」って気分。

「採用を全部、若しくは一部などの検討は必要ですが、採用自体は出来ます」と、ありきたりなQ&A通りに返事。


ネットで調べてみるとハーバーランド近くにあるバス停。兵庫県も900万(建築面積12㎡弱)かけて作ったそうだ。「一部CLT採用、曲面加工など様々な可能性」とか書いてあった。

そういえば、最近建ってたな~。何度も通っていたけど素通りだった(笑)


ふ~ん、随分と話題だな・・・ん、よくよく調べていくと・・・「あー、アレ?・・・か」

そう、ちょっと前にごっつい資料(サブタイトル:CLT普及戦略の作成)という事業報告書を読んだことがあった。眠たいほどに分厚かったので、調べるまでサッパリ覚えてなかった・・・

CLTのコンビニ検討とか、E-デェフェンスでも最近は実験してた。いや~読んでいても、メールを見て直ぐには思い出せないものです。
名前がイマイチなんだよね。CLTって。(クロスしたラミ板でCLと覚えよう。Tって何だろう)

で、改めて調べるとCLT自体は、情報が溢れかえっている。
まぁ・・・1枚当たり分厚く、大きく出来る合板?違いますね・・・集成材の面材と言えば良いのですかね。難しいことはたくさん書いてある。

壁・床・天井に使う位かなぁ。コンクリート床に変わるかもしれない・・・けど、何が優れているのか、正直よく分からない。
施工例が全国で10例くらいだからね。情報が少ないから書く人も書きにくいよね。今はコレが良いとか悪いとか言える人って限られるからね。

使った人の話を読んでも、コスト優位性(安く建てられるか)と施工性(釘が長くて打ちにくい、ボードがデカイが施工性が本当に良いのか?)など、一体、今ある建築材料のどこにコレと入れ替えて使うのが有効なのか、イマイチなところ、よく分からない。

けれど、今年の4月には建築基準法の告示も整備され、個別の大臣認定なしにCLTが使えるようになった。JASも出来た。不燃の問題も随分整理され、中層建物にも使いやすくなった。
記事だけみれば、国からの追い風。小泉純一郎の息子と首長のCLT推進の会議もあったようだ。国も急いで認定したのカナ?

で、なんで「今、CLTなの?」って聞きたい。

昔から欧州ではある材料。向こうでは価格競争に陥っている材料。低質な木材も使ってる。商品としての品質規格もボチボチと決まっているような材料。
オーストリアは多いみたいけど、イタリア・フランスも大型工場もないし、飛び抜けて優れているのかなぁ・・・そんなCLT。なぜ、今、日本で注目なの?

国の資料を疑って見ていると、大体、最初の決まり文句で「日本の森林資源」や「地方創生」、「環境問題(木材が持つCO2は20年くらいがピーク、50年くらいで切った方がいい)」等々の一件ごもっともそうな資料が目に付きます。「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」も施行されたしね。今は林野庁と国交省、CLT協会の資料しかない。作った人の大工ブログでも読んでみたい。

確かに、木材を使って、森林を育て、林業を再生するという・・・目的はあるとは思う。

戦後、育てた森林を使用しようと思ったら・・・これからの日本じゃ、住宅着工数の減少、家の長寿命化で確実に木材利用の量は減る。住宅着工で大量の木材利用は無理がある。

この矛盾に、今まで鉄骨やコンクリートで建ててきた建物(事務所や集合住宅)が、木造になれば木材需要が増える。しかも、量も価格も小さな家より木材使用の効率が良いとは思う。

木造で建物を建てるって、今までの住宅建築の流通材を使って、在来の建て方で建てれば安く・容易に出来そうだけど、大型建物を作るには住宅の考えではどこかに無理が出てくる。

そうなると、大きな軸材や面材から大きな建物を設計するしかない。大空間が容易に生み出せるけれど、特殊な構法となり、設計や材料の生産、建て方等に時間がかかってしまう。
で、CLTって、そうなん?
なるべく工場で作ってしまって、プレファブのように出来れば良いんですけどね。現場日数は少なくなるだろうけど、大型パネルは簡単じゃないんじゃないかなぁ・・・
結局、今までの集成材とはどう違うのだろう・・・

設計の容易さ、コストや施工性、工場加工の整備、木材の利用勝手など当たり前の整備もそうでしょうけど、RC造に変わる可能性があるのかなぁ・・・10年後には構造選定で当たり前の選択肢の一つに育つのかなぁ・・・欧州では安値競争になっている材料らしいので、木材加工メーカーが、これから、どうするのかも注目です。