改正建築士法


「契約」 「保険」 「報酬」



今月25日、建築士法が改正(建築士・建築士事務所の業務適正化が主旨)。主に業の適正化、情報開示、その他の項目から構成されます。



○主な改正ポイント



設計・工事監理の業の適正化として、契約の原則。300㎡を超える場合は、書面による契約締結の義務化と一括下請けの禁止。


国交省の報酬基準に準拠した契約締結の努力義務化、設計業務に関する損害賠償保険の契約締結の努力義務化、設計事務所の区分(1級、2級、木造)明示の徹底。

管理建築士の責務の明確化など業の適正化

建築士免許証などの提示の義務化などの情報開示

その他として、建築設備士に関わる規定の整備や届け出義務や申請様式の変更等


○契約


書面による契約締結が300㎡超と国交省の実務上の配慮が見られますが、訴訟問題では明確な契約書がないことにより、トラブルが長引くことから今後は規模規定はなくなる方向になると思われます。


書面のやり取りは、重要事項説明の後に従前は契約書を発注者へ渡せば済んでいましたが、今月25日以降は双方が押印された書面を相互に交付します。また、協力事務所や下請け事務所にも書面交付が必要になりますので、元請け設計事務所が発注者になる点にも注意が要りそうです。

300㎡以上の建物をフツーの一般人が発注することは少ないでしょうが、普通の人にとって書面確認して押印することには抵抗感がありますよね。

浸透するまでには時間がかかるかもしれませんが、違反した場合は登録取り消しや事務所閉鎖などの行政処分もあり得ますので注意が必要です。


○保険


今では、設計ミスによるものや法適合確認のミスによるもの訴訟費用などをカバーする保険が建築団体に所属していると入ることが出来ます。


自治体では、保険加入を指名条件にしている県もあり、その県内では設計専業事務所のほぼ100%が加入しているそうです。保険加入が常識の時代にきています。


○報酬


業務報酬を算定するための基準が法律上に明文化されました。努力義務なので従前の算定も併用可能ですので選択の幅が拡がりました。


国の基準でもあることから、適正金額の交渉がしやすくなる機会も期待できます。告示15条と同じで、報酬計算は、実費加算方式(積み上げ方式)か、業務量から算出する略算方式か選択することになります。

時間はかかるかもしれませんが、適正金額を請求することが浸透する時代になって欲しいものです。