世界をみて、ローカルに生きる

○国営明石海峡公園

HP(http://www.kkr.mlit.go.jp/akashi/ )によると、国営明石海峡公園は、明石海峡大橋を挟んで、兵庫県淡路島(淡路地区)と神戸市(神戸地区 あいな里山公園)を舞台に「環境を守り・育てる」(未来型公園が自然と人とのふれあいの場との創造を目指す)を基本の整備方針とした国営公園(約330ha)とある。




■淡路地区は、関空の建設にも使われた土取場の跡地という過去の負の遺産を復元し、この地にとって未来への引き継ぐために「国際的でリゾート感溢れる海辺の 園遊空間の創造」を基本とした整備を行い、平成12 年には、国際園芸・造園博「ジャパンフローラ2000」が開催された。


■神戸地区では、置き去られた農村部を再生し、再評価を行う里山公園を整備とある。

この神戸地区は「自然との共生を中心とした伝統的な自然観を継承することによって、いのちのにぎわいが豊かな『里地里山文化公園』」を目指したとある。

方針は
「歴史・文化を含めたこの土地の里地里山の景観を、新たな技術を導入しながら再生し、継承していく」
「国際都市神戸に位置することから、自然と人との共生という伝統的な日本人の自然観を海外の人々にも発信する」
誰もが利用できる都市公園というレクリエーションの場を活用して、里地里山文化を体感できるとともに、大規模な里地里山を『動態』として保全し、これを継承していく際のモデルとなる公園づくり」
「環境保全と豊かな暮らしを同時に求める、持続可能な新しいライフスタイルの提案」
の具現化を行う公園とある。


○要は?

「山を整備し、村をつくり、生物多様性の持続」という課題を感じてもらう公園。

「人の生業によって成立してきた里地里山の保全」

を題材にした公園といったところでしょうか?


「自然との共生」整備ということで、開園までの準備には、国の硬直的、単一的(作って終わり)な整備手法だけでは、自然に継続して人の手を入れることができないため、多数の市民団体の参加も組み入れたガバナンスで継続整備をされているようです。

この仕組みは開園後も続くのでしょうか?

南米ペルーの国営公園なども市民参加の自然公園があるが見習う点は見習って欲しいものです。

国には、国の短期的な尺度(単年度主義や最短で最小の効果を求める費用対効果最優先の組織形態)が、自然の共生や市民活動の希望と合うのかとも。


○コンパクトシティ化が出来ないものか?

公園全体のインフラ整備は、公園内での資源の効率化に留意して欲しいと思う。

下水や火は、電気(発電)など、最低でも公園内で循環できて欲しいと思うし、井戸などの上水を考えて欲しいものでありますね。


○建築

現状の建築では、小規模住宅以外は、鉄筋コンクリート造か鉄骨造が主であり、住宅以外の建物で木造を使った設計において、今の各基準・水準に満たし、未来につなげる提案が出来る人は非常に少ない。

これには過去の政策の影響※もあるが「建築分野での適正な木材利用は、CO2 排出量削減と森林・環境保全に貢献する」との意見もあり、最近見直しの機運がある。

大規模建築の木材の普及には、材質の規格整理と構造形式の整合と同時に、不透明な価格体系や大口需要に安定的に対応できる木材生産規模(現在は非常に小さい会社ばかりであり、短期に大量の規格材を揃えることが困難)の課題も整理が必要。

特に生産規模の問題は大きく、今後、木材を建築業界で本格的に使うには、大規模業者化の道を選ぶか、現状であれば、徹底した共同組合的な組織形態の整備がされるか、若しくは海外の集成材
に頼るしか方法がない・・・と思われます。

現在の家の寿命は、「日本の家は30 年程度」ではなく、実際のところ現在ではもう少し長く「50 年程度」 は使用していると思われます。利用形態や相続税などにより、早期に建て替えられた例は確かにあると思われますが、建物寿命の正確な記録があるわけではなく、1980 年頃では30 年程度であっただろう寿命が、2000 年以降は50 年を超えているのが実態だと強く思われます。

住宅で既に鉄筋コンクリート造や鉄骨造と大きな違いのない耐用年数であることから、今後は、更に既存の長寿命化が技術的な焦点ではないか。

これからの建築ストックにおいて、鉄骨造、鉄筋コンクリート造と木造は同様の性能を持つ有用な選択肢かもしれない。未来へ残す資産は、これからは用途にあった新技術を導入した木造を残すことも日本文明を未来へ引き継ぐ一つの選択肢にも感じられる。

※ 1955 年の「木材資源活用合理化方策」など森林の過伐採と木材資源の枯渇が喫緊の課題だった時代があり、木材需要の他の材料への振り替えや、都市部における建築物の高密度・高層化、都市計画法における防火地域の拡大による木造建築の制限、建築基準法の木造に関する規定の放置、官公庁の建設等に関する法律における国家機関の不燃化促進の拡大などが背景にあったと思われる。


○里山の変化

里山開発で気がついたのは、※リオ宣言と重なるいくつかの点が重要であること、それは過去の日本社会で無くしてきた文化でもあることではないか

今後の社会において重要な点として、私的・公的・個人・機関など多様(多元性・多様性)な主体が作り上げていく組織(ガバナンス)でなければ、現代・これからの里山環境の維持保全は難しい。

※リオ宣言 と重なる点

・里山整備は、人が暮らせる山にすることであるが、自然の中に人がいることでもある。よって、「持続可能な開発の中心に人」がいることでもある。

・開発には、現在及び将来の世代の為に行うものである。継続可能な開発及び質の高い生活を達成するために、継続可能でない生産及び消費の様式を減らし、取り除き、そして適切な人口政策を推進すべきである。

・環境問題は、それぞれのレベルで、関心のある全ての市民が参加することにより適正に扱われる。

・女性は、環境管理と開発において重要な役割を有し、彼女らの十分な参加は、持続可能な開発の達成のために必須である。



神戸市内の都会から移動時間30 分の通勤圏内にある里山公園。新たな技術を導入しながら再生することにより、以前の里山よりも快適性のある施設を有しながらも非常に低負荷で運営が出来ないものか。

未来への継承については、「自然と人との共生という伝統的な日本人の自然観」をどう育てるか(人間開発)が問題であり、これからは、持続可能で、環境保全と豊かな暮らしを同時に求める道を探り提案する政策や教育を実施していく必要がある時代なのではないかと思う。