自立訓練法
リラクセーション反応(ハーバード・ベンソン、ハーバード大)により交感神経の活性化の低下によるリラックスが有効である。
リラクセーション反応の基本要素(共通項)として、①静かな環境、②心を向ける対象(具体的例としてヨガでの音楽や念仏での木魚など)、③あるがままの受身の態度、④楽な姿勢がある。方法としては、自律訓練法や筋弛緩法、ヨーガ、瞑想法、座禅などがあり、これらによるリラックス効果として生理的変化がある。
リラックスによる生理的変化(交感神経の活性低下)は、筋電位の低下、体温の上昇、末梢血流量の増加、心拍数の減少、血圧の低下、脳波(α波)の増加と体の不調を整える効果がある。また心理的指数(不安感、緊張感、抑鬱感、疲労感、心気傾向)を落ち着かせる効果もある。
具体的なリラックスの方法例として、不安・緊張が強く病態に関与している場合や自立神経失調状態、いわいるストレス関連疾病の場合に自立訓練法(「催眠をかけられた時と同じ状態になるように合理的に組み立てられている生理学的訓練法(Schultz,JH 1932)」)が適用出来る。
この方法は、一般的な心身調整法であり適用範囲が広く、副作用が少ない。他の治療法との併用が可能で、技法は比較的簡単、セルフコントロール法なので治療者の関与が少ない。精神生理学的な方法で心身症の治療法として有効という特徴がある。注意点としては、急性期の病気症状や、統合失調症、重症の鬱病、人格障害などでは用いないことである。
この自律訓練法によるリラックスの生理的変化として、手足の筋肉の弛緩(手足が重い)、末梢血管の拡張(手足が温かい)がある。訓練の標準的な練習としては、安静、重感、温感、心臓調整、呼吸調整、腹部温感、額部涼感の7段階(背景公式、第一公式~第六公式)の練習方法がある。
この標準練習から、自立中和法、自立性黙想法、自立性修正法、自立性行動療法と展開が可能である。最後に実際に訓練の取り入れ方の具体的な方法は、姿勢を整え、呼吸法、背景公式、受動的注意集中、重感練習、温感練習、取り消しの動作と続け1回あたり5分程度、1日2~3回行う。容易な方法であるので、繰り返しすることにより自然に習得出来るようになる方法である。