地球環境



地球環境問題


1980年代後半、地球環境の科学的観測データが整備され始め、先進国による経済活動と環境破壊の関係性が明らかになっていった。


また、発展途上国における人口増加、貧困(経済的、社会的貧困)、男性中心の世界を背景として更なる環境悪化が予想されているが様々な対立軸から解決が容易にされていない。




◆環境管理の対立軸

環境悪化を防ぐにも、様々な対立軸がある。
【対立軸】・経済か環境か、地球全体か地域か?・個人か行政・起業か、私的か公的か?・公共性か環境権か、行政か市民か?・私企業の営利性か環境権(市民活動、NGO活動)か?・開発か保全か?・自然環境と開発の両立は?持続可能な開発は?・世代間(環境を引き起こした世代、被害を受ける世代)、地域間の対立(南北問題)


◆国際社会は国連を中心に

対立軸が多岐に渡るため、様々な制度を国連を中心に行っている。

【経緯】国連は、地球サミット(UNFCCC)と持続可能な開発委員会(1993)、アジェンダ21を採択し、マルメ閣僚宣言(2000)に進捗状況のレビューを行った。

UNFCCCは、気候変動枠組み条約、生命多様性条約、森林原則声明を採択し、リオ+10において、持続可能な開発に関する世界首脳会議(WSSD)を行った。


持続可能な開発(発展)には、3つの主要分野での行動と2つの視点の統合が必要である。

    【3つの行動】
・経済成長と公平性グローバル経済システムを進めると長期的な成長を促進する一方で置き去りにされる国家やコミュニティ(中国の地方部など)がでないよう総合的な方法を採用して貧困対策を行う必要がある。


・天然資源と環境の保全地球の環境遺産と天然資源を将来世代に引き継いでいく為には、有限資源の消費を減らし自然生息地を保全する為に経済的に継続可能な解決策を開発しなければならない。


・社会開発世界中の人々が求めているニーズへの対処、文化的・社会的多様性と労働者の権利が尊重され、社会のあらゆる構成員がその将来の決定に役割を担う力を与える。


【2つの視点】 ・自然中心的な考え方・人間中心的な考え方の統合化による自然と人間の共生

 自然環境システム(気候、地形、生態系、大気組成等) と 人間環境システム(社会、経済、文化、宗教、土地利用等)の両者のシステムの調和により継続的な発展を行う必要がある。


この視点は、環境問題を引き起こす世代と被害を受ける世代の違い、問題を起こす地域と被害を受ける地域が異なる点から地域的な問題から、全球的な地球環境問題として取り扱う視点が必要である。


このように継続可能な発展には社会開発・経済開発・環境保全など科学技術だけで解決できる限界を超えており、人口増加や経済発展に伴う人為的活動によっても引き起こされることから、技術だけでなく社会学、経済学などの社会科学的の立場から解決方法を考えることも重要である。


地球環境の問題は温暖化だけなく、生物多様性、水資源、砂漠化などが絡み合って進行している。


1つの考え方として環境問題を経済の枠組みで解決しようとする試みの例は多い。しかし、環境問題は長期的尺度の問題で有り、経済的な短期的尺度で解決するには尺度の違いから進めることは難しい。

進めるには、環境ガバナンス・人間の安全保障という観点が必要とされる。


これは、経済は非常に短期で成果が求められ、政治家も今の利益を求める有権者より選出され今現在の国益を追求する必要がある。

政治・経済界だけで長期的な問題を進めることは難しく、私的・公的・個人・機関など多様(多元性・多様性)な主体が作り上げていく組織(ガバナンス)でなければ国益を超えた地球環境問題解決への取り組み、公共財の適切な利用と保全は難しい。


自然環境を構成する要素は公共財である場合が多く国際レベルにおいてもコモンズ的な扱いを受けやすい。グローバル化が進んだ今日の世界では、国家が人々の安全を十分に担保できない事態がある。

人間の安全保障には、紛争や貧困、教育など人々の保護とエンパーメント(能力強化)による環境保全がある。



■国連環境開発会議(UNCED)1992■



リオ宣言(持続可能な開発を実現する27原則)、アジェンダ21(政策・措置など実際に可能な行動計画)により気候変動枠組条約、生物多様性条約、森林原則声明が採択された。

◆リオ宣言 ・持続可能な開発の中心に人類がいる。 ・開発にあたって、現在及び将来の世代の必要性を公平に充たすよう公使する。 ・環境保護は、開発過程の不可分の部分とする。 ・継続可能な開発に必要不可分なものとして貧困の撲滅という重要な課題がある。  (貧困により、環境容量を超える行為をせざる得ない。) ・開発途上国及び環境の影響を最も受けやすい国に特別の優先度が与えられなければならない。 ・環境の悪化への異なった寄与という観点から、各国は共通のしかし差異ある責任を有する。  (先進国は歴史的な背景からより重い責任を有する) ・継続可能な開発及び質の高い生活を達成するために、継続可能でない生産及び消費の様式を減らし、取り除き、そして適切な人口政策を推進すべきである。(人口問題が根本にある。) ・環境問題は、それぞれのレベルで、関心のある全ての市民が参加することにより適正に扱われる。 ・各国は、効果的な環境法を制定しなくてはいけない。 ・地球規模の環境問題に対する環境対策は、可能な限り国際的な合意に基づくべきである。 ・汚染及びその環境悪化の被害者への責任及び賠償に関する国内法を策定しなければならない。 ・汚染者が原則として汚染による費用を分担する環境費用の内部化に努めるべきである。 ・女性は、環境管理と開発において重要な役割を有し、彼女らの十分な参加は、持続可能な開発の達成のために必須である。  (ジェンダーの平等、女性のエンパーメント、女性差別排除、能力・経済力を高める必要がある。)

グローバル経済の中での環境問題では、全ての国が歩調を合わせる必要があり、1つの国では解決市内。環境問題の解決で留意することは、公平性・貧困の撲滅・格差への配慮で有り、解決には国際的な合意とそれを支えるガバナンスが必要である。

◆アジェンダ21リオ宣言の行動計画としての実際に行動可能な制作・措置を提示 ①社会経済的側面  経済成長と公平性(責任ある長期的な成長を促進する一方で、置き去りにされる国家やコミュニティが出ないようにする。貧困への解決。世代内の公平性確保) ②開発のための資源の保全と管理  天然資源と環境保全(世代間での公平性の為、環境遺産と天然資源を守り引き継いでいく為に消費を減らし、汚染に歯止めをかけ、自然生息地を保全。  今の世代、先進国だけで資源を使い果たしてしまわないようにする。生活様式の問題でもある。) ③主要グループの役回り強化  世界中のニーズに対処するには、社会のあらゆる構成員がその将来の決定に役割を担う力を与えなければならない。  人間開発(多様な市民の参加)、グローバル・ガバナンス、人間の安全保障の問題でもある。 ④実施のための手段